「自然の音を聴くと、ストレスが軽減される」と多くの人が感じています。
ここでは、自然の音が人間の脳に与えるポジティブな影響と、心地よい睡眠を促進してくれるメカニズムについて、確認していきましょう。
「1/fのゆらぎ」がポイント
自然界に存在している音を聴いて、「うるさい」と感じる人はほとんどいません。
これは、自然の音に含まれている特殊な周波数の音が、ストレスを軽減する効果があるためと考えられています。
一般的に、「1/fのゆらぎ」と呼ばれるこの周波数は、森の中で聞こえる木々のざわめきや風の音などに多く含まれています。
この周波数帯の音を聴くことで、脳内には興奮状態を鎮めるホルモンが大量に分泌されるため、落ち着いた気分になるわけです。
「森林浴をすると心地よい気分になる」という現象は、「1/fのゆらぎ」による効果で脳内に鎮静化作用を持つホルモンが分泌され、α波が発生するためと考えられています。
結果として、睡眠の質も向上するので、より深く眠ることができるようになるはずです。
自然音は母親の胎内で聴いている音と類似している
海辺で聞く波の音も、高いリラックス効果を与えるとされています。
その主な理由として、「波の音は胎児が母親の胎内で聴いている音と似ているから」という点が挙げられています。
そのため、海辺の音は聴く人に安心感を与え、リラックスした気分にしてくれるというわけです。
加えて、マリンブルーは目に優しい色であるだけでなく、視覚を通して脳をリラックスさせる効果がある、ということも分かってきています。
ですから、「海に行って浜辺に横になり、もやもやした気分を吹き飛ばす」というのは、実はとても理にかなった行動なのです。
自然の音を収録した音楽ファイルなどを活用しよう
とはいえ、毎日忙しく働いている人の場合、リラックスするために豊かな自然のある場所へ頻繁に出かける、というのは容易ではありません。
そこで、おすすめしたいのが、「自然の音を収録した音楽の活用」です。
最近では、山や海など、ロケーションごとの音を収録した音楽ファイルが数多く販売されています。
CDだけでなく、mp3などの電子フォーマットでも簡単に入手することができるので、大変便利です。
「イライラしてぐっすり眠ることができていない」という人は、自然の音を流しながらベッドに入ることをおすすめします。
そうすることで、ストレスや興奮した状態が徐々に緩和されていくのを、実感することができるでしょう。
