「朝起きると首や肩のこりがひどい」という悩みを訴える人は少なくありません。
その原因として考えられるのは「枕が合っていないこと」です。
それでは、枕が首こりや肩こりを引き起こす仕組みについて考えてみましょう。
筋肉が緊張することで首や肩の筋肉が痛くなる
首こりや肩こりが起きるのは、その部位にある筋肉が緊張して硬くなってしまうため、と考えられています。
筋肉が硬くなってしまうと、血流が滞ってしまうので、疲労物質が蓄積しやすくなります。
その結果、首や肩の周りがひどくこった状態になってしまうわけです。
筋肉が緊張した状態でさらに負担がかかると、軽い肉離れを起こすこともあります。
首こり・肩こりを引き起こす直接の原因として、「枕が体にフィットしていない」という点が挙げられるでしょう。
枕はおよそ5kgある頭だけでなく、そこから繋がる首や肩を支える重要な働きをしています。
枕の形状が適切でないと、頭の重みが首や肩の筋肉を圧迫して、首こり・肩こりが起きてしまう、というわけなのです。
頭の位置が高すぎても低すぎてもダメ
首こり・肩こりの問題を抱えている人の多くは、「頭の位置が高すぎるのだろう」と考えて、悩みを解消するため、柔らかく頭部を包み込んでくれるような枕を選択します。
とはいえ、柔らかすぎる枕でも、こりの原因になることはあるのです。
というのも、頭が沈み込んでしまうような枕の場合、頭の重さを十分に支えることができず、首のカーブが背中側へ反りすぎてしまうわけです。
そうなると、頭蓋骨の付け根付近にかなりの負担がかかってしまい、「朝起きたら首が痛い」ということが起きるのです。
おすすめの素材は「ウレタンフォーム」
首や肩のこり・痛みは、慢性化してしまうと神経系疾患や循環器系疾患など、他の病気を引き起こす原因ともなり得ます。
ですから、できるだけ早く対処して問題を解消するのが賢明です。
そこで、おすすめしたい枕の素材は「ウレタンフォーム」です。
この素材を使った枕には「低反発」と「高反発」のものがあります。
「低反発」は頭をしっかりと受け止めるように設計されており、「高反発」は重さを分散させる仕組みになっています。
どちらのタイプも、首から肩までのカーブにぴったりと合うよう設計されていますから、長時間使っていても筋肉に負担がかかりにくく、首こり・肩こりになりにくいというわけです。
ただし、頭の大きさに関しては個人差があるので、枕を選ぶ時には必ず実物を手にとって、自分の頭や首にフィットしているかどうかをチェックしましょう。