なかなか眠れない場合の対処法として、体内の血液循環を高める「簡単ストレッチ」の効果が注目されています。
ここでは、どんなタイプのストレッチが不眠解消に効果があるのか、チェックしてみましょう。
不眠に効果があるのは「静的ストレッチ」
ストレッチには、運動を始める前に筋肉の覚醒を促す「動的ストレッチ」と、固まった筋肉をほぐしてリラックスさせる「静的ストレッチ」の2種類があります。
心地よい睡眠をサポートしてくれるのは「静的ストレッチ」です。
眠る前に、このストレッチを行なうことで、血流を良くして体内に蓄積した疲労物質を排出できるようにします。
また、長時間座り仕事をしている人は、ストレッチをすることで、筋肉繊維および関節にほどよい刺激を与えて、柔軟性を維持できるようにします。
そうすることで、体はリラックスした状態で眠りに入ることができるようになるわけです。
「体全体を大きく伸ばすストレッチ」
快眠をサポートしてくれる一つ目のおすすめストレッチは、「体全体を伸ばす動き」です。
仰向けの状態になったら、体幹を意識しながら、両手を頭の上へ向けて思い切り伸ばします。
体が十分に伸びたと感じたら、半円を描くようにして腕を徐々におろし、手が太ももの横に来るようにします。
このとき、常に指先を伸ばすよう意識することが大切です。
また、つま先も少し浮かして、真っすぐに伸ばすことを意識しておきます。
この動きを3回1セットとして、5セット繰り返します。
この簡単なストレッチによって、体全体の強張ってしまっている筋肉がほぐれて、リラックスした状態になるので、ベッドに入った時も気持ち良く過ごすことができるはずです。
「太ももの筋肉を優しくほぐすストレッチ」と「股関節のストレッチ」
また、「太ももの筋肉を優しくほぐすストレッチ」もおすすめです。
太ももは、下半身全体に血液を送り出す「ポンプ」としての役割を果たしています。
ですから、太ももの筋肉を優しくじっくりとほぐしていくことで、血流が改善してリラックスした気分になるのです。
最初は、正座の姿勢を取ります。
そこから徐々に体を後ろ側へ倒していき、肩と背中が床についたら、その状態で10秒程度静止します。
これを5回ほど繰り返すと、太ももの前部分にある筋肉が刺激されるので、血行が促進されて安眠しやすくなるはずです。
もう一つ、「股関節のストレッチ」もおすすめです。
足を肩幅程度に開いたなら、足の裏をしっかりと付けた状態で、腰を徐々に落としていきます。
「これ以上下がらない」というところまで来たら、そこで5秒程度停止します。
これを10回3セット繰り返します。
こうして、ほどよい刺激を与えることで、体全体の血流を良くすることができ、それが快眠につながって行くのです。