睡眠は脳の働きをサポートしていた!記憶の整理には睡眠が不可欠
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睡眠の効果としてよく知られているのは、「体力の回復と免疫系の修復」という点でしょう。

それ以外にも、睡眠には脳内の記憶整理をサポートするという側面もあるのです。

ここでは、その詳細について確認してみましょう。

 

人間の睡眠は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2部構成

人間の睡眠は90分周期とされており、最初に「ノンレム睡眠」、続いて「レム睡眠」となります。

 

「ノンレム睡眠」は、脳を休ませるための睡眠です。

 

脳を活動させるためには莫大なエネルギーを消費します。

ですから、脳の活動を抑制することで、体全体のエネルギー消費量を減らすことができるのです。

 

一方、「レム睡眠」は体に休息を与えるための眠りであり、脳や神経細胞は活発に活動しています。

 

この段階において、脳は1日で得た情報の整理と重要度の診断の行ないます。

 

そこでは、記憶しておくべき重要な内容を脳細胞に定着させると同時に、不必要と判断されたデータを速やかに消去していきます。

レム睡眠は記憶の整理に不可欠であることが証明されている

レム睡眠の時間を十分に確保できていないと、情報の記憶がスムーズに行なわれないことは多くの臨床実験を通して裏付けられてきています。

 

例えば、学生を対象として実施されたある実験によれば、朝まで熟睡してレム睡眠を確保できた学生は、前日に学んだことをきちんと思い起こすことができたのに対し、睡眠中に繰り返し起こされてレム睡眠が取れなかった学生は、学んだ内容の大半を忘れてしまっていました。

 

こうした事例から、レム睡眠をきちんと確保することは、記憶の定着及び整理にとって不可欠なことである、という事実が明確になってきています。

レム睡眠の割合は徐々に長くなる

睡眠において繰り返される90分周期の内、最初の2周期に関しては、レム睡眠の時間が数十秒程度と非常に短いことが分かってきています。

 

3周期目からは徐々にその割合が長くなり、5周期目には約30分がレム睡眠となります。

 

ですから、学んだ事柄をしっかりと記憶にとどめたいのであれば、睡眠時間をしっかりと確保して、少なくとも4周期に当たる6時間、可能であれば5周期分の7時間半は眠ることが望ましいでしょう。

 

「テスト前だから徹夜をしてギリギリまで情報を詰め込む」というのは、記憶のシステムから考えると非常に効率の悪い方法である、ということが分かるでしょう。

 

むしろ、脳の機能が十分に回復せず、翌日の生活において集中力の欠如につながる可能性もあるので、避けるのが賢明です。

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