「夜ベッドに入ってもなかなか寝付けない」という悩みを持つ人は、少なくありません。
「体は疲れているのになかなか眠れない」という症状には、主に3つの原因があると考えられています。
血流が良くないと体が冷えて眠りを妨げてしまう
一つ目の原因は「体の冷え」です。
体内の温度が低いと、脳から「冷感ホルモン」が分泌されて、交感神経が過敏な状態になります。
そうなると、脳は活発に活動を始めてしまうため、夜ベッドに入ってもなかなか眠れなくなってしまうのです。
また、体が冷えると血流が滞ってしまいます。血液の循環は、体の各部位に栄養を届けるだけでなく、体内の温度を安定させる働きもあります。
そのため、血流がスムーズでなくなると、体温を上げることができず、さらに冷感ホルモンが分泌される、という悪循環になってしまうわけです。
強いストレスによるホルモンバランスの乱れも原因
ストレスの多い環境で過ごしていると、体内のホルモンバランスが乱れて、快適な睡眠を妨げてしまうことがあります。
社会人であれば、異動や転勤で職場が変わったり、人間関係が変化したりして、強いストレスを感じることがあります。
また、気候が急激に変化して、暑くなったり寒くなったりすることもストレスを感じさせる要因となります。
こうしたストレスは、体内の交感神経を活発化させてしまい、夜になっても過敏な状態が続いてしまうのです。
そうなると、ベッドに入って横になっても、なかなか眠れないということが起こります。
「日照時間の減少」も、眠りを妨げる原因として考えられています。
日光を浴びることは、体内のホルモンバランスを保つ上で欠かすことができません。
オフィス内で長時間過ごしている人は、日光を浴びる時間が非常に少ないため、ホルモンバランスが徐々に乱れてしまい、快適な睡眠を取ることが難しくなってしまうのです。
睡眠導入を妨げてしまう悪い習慣を避けよう
三つ目の原因は、「就寝前にたばこやお酒を摂取すること」です。
ニコチンやアルコールには覚醒作用があるため、就寝直前に摂取すると眠りが浅くなったり、なかなか寝付けなくなったりすることがあるのです。
ですから、夜遅くになってからの喫煙と飲酒は極力控えるのが賢明でしょう。
また、スマートフォンやパソコンをチェックする習慣も、快適な睡眠を妨げる原因となります。
これらの電子機器のディスプレイから出る光には、ブルーライトと呼ばれる強い光が多く含まれており、脳の交感神経を刺激して覚醒させる作用があるのです。
ですから、「ベッドに入ったなら電子機器はチェックしない」ということを習慣にするのが望ましいでしょう。